2016年12月22日木曜日

またイヤな時期がくる

また嫌な時期が来る
無粋なオレはどういう訳か行事もんがキライで変り者

中学は大阪では私立で名門と言われたミッションスクールに通ってた
高校の付属やから中学はどの学年も一クラスの50人前後
3年になってあろうことか生徒会長になってもうた
で、会長さんは何をするかと言うと一つ以外何もせえへん

その一つは、朝礼が始まる時に壇上に立って主の祈りをのたまう
一節をのたまうと全員がそれを復唱する
初めは得意げに演ってたけど、途中から嫌になった

天にまします我らの神よ願わくは我らを何ちゃらかんちゃら
アホクソなってもうた
そこからクリスマス行事やパーティーなんてのも毛嫌いするようになった

これでもね、当時は熱心に聖書を何度も読み返してたんやから
キリストはんの仰るこのにいちいち感銘したね
今でもそれは変われへん

けどね、キリストはんの仰る事とキリスト教は別もんや
キリストはんは偶像を拒否してる
もちろん教会とか言う建物も視野の外やった

それはエエとして、明治の開国以来西欧文明に向かい
クリスマスってのが粋でオシャレなお祭りになってきた
クリスチャンでもないのによー
クリスマスに加えてハロウィン、バレンタインとかね

その時期が来るとその喧騒に胸くそ悪なんねん
お澄ましのおクリスマスパーティー、破茶滅茶なパーティー
楽しいからエエやん、難しい事考えんでエエやん
これですわ。中身のない西欧かぶれ、最低や

もちろん、クリスチャンが真摯にお祈りを捧げるのには
その人たちの信仰として横槍を入れる気はない
信仰の自由、個人の尊厳、深い思いに邪魔はせえへん

無宗教というより非宗教のオレ
神は人間が作り上げたものと思ってる
キリストにしろブッダにしろ宗教でなく
心の置き所、それを深めて崇高な哲学と学んできた

キリスト教ってのが一番アカン
キリストはんの仰った中で素晴らしいのな
汝の敵を愛せよ。右の頬を打たれれば左の頬を差出せ
違う人への思いやり、決して傷つけない

ところがどう、キリスト教国家と言うヤツ
中世以降異教徒の虐殺、世界を植民地化し
キリスト教国家、白人はイコールで
他人種、他宗教への差別、圧殺、虐殺が今も絶えない
キリストはんの教えと全て相反してる

それで、クリスマス。もうイヤー
街山荘は創業以来クリスマスパーティーも飾り付けも
一切やってまへん

どう?コレへんこつですか?
オレの中ではごく自然に正当化されてねんけど




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2016年12月11日日曜日

遍歴の思想 2

完膚なきまで敗けてしまうと
それまで鬼畜米英とそれこそ鬼畜のように国民を駆り立ててたのが
もう何でもアメリカさん様々のベッタリに成り下がり
アメリカの忠犬ポチ公になってもうた
特に右翼というヤツ、情けなさすぎる
鬼畜米英の思いはどこに行ったんや

若い頃、オレは右翼やったけどもう一度アメリカと戦争して
屈辱を拭い去るんやと、とかく反米やった
それがね~今の右翼は何、自らの主体性をかなぐり捨ててる
馬鹿げてるけど、皇国日本と唱えるなら先ずアメリカを追い出せよ

かつて鬼畜米英と挑んだヤツに尻尾ふりふり後追いする
米軍の基地が未だ各地にあって、とりわけ沖縄に集中してる
反基地闘争を潰すのに躍起になってるのが機動隊と右翼を使うシンゾウ政権
もうアイツ等の頭はドアホを通り越してボケバカカス

若い頃までのオレの右翼精神はとにかく反米
日本にアメリカの軍隊が居ること自体が許されず
米兵を見かけては唾を吐いていた、純粋右翼やったもん

デカイ体格の米兵の腕に日本の女子が絡みついてるのを
子供心に見るたびに憤りで張り裂けんばかりやった
焼け跡を米兵を乗せたジープ征服者として通る
徐行しながらチューインガムやチョコレートを手渡す
子供のオレは喜んで他の子供達とそれに群がる
「ギブミーチョコレート」
最初に覚えた英語がそれか、情けないよね。

思い起こすと情けないし腹立たしい
けどね、飢えていた。敗戦直後食物がなかった。
毎日、ジャガイモの蒸したのが出てきて幼かったオレは貪り喰った
貪りすぎて喉につかえて死ぬか的になった
以来オレはジャガイモがトラウマとして嫌いになった
げど、今から思うとジャガイモが食えるだけ当時としては恵まれてた

ギブミーチョコレートとジープの後を追いかけてた幼少の頃が
物心ついた頃から拭いようもないくらい屈辱的で
当時、映画館に行くとニュース映画の特集で
ジャングルで飢えに苦しみマラリアに犯され日本の兵士が
次々死んでいくのを子供心に痛ましく観て
敵であるアメリカを憎みきっていた

成長する程にそのトラウマが増殖しアメリカへの敵意が膨らむ
天皇を子分として従えたマッカーサーとのツーショット
そんなことが許されてエエのか
絶対受け入れられたい!少年の頃のオレの思い

純粋右翼に育て上げられ天皇は日本の頂天
それを従えさすなんて有り得ない
ところがどう、右翼と言うヤツたち、アメリカにベッタリ
ただただ、共産圏のソ連、中国、朝鮮をアメリカに習い敵視する
欧米列強に戦いを挑んだ日本の右翼思想はどこへ行ったんや
つづく🐎

遍歴の思想 1

よしおちゃん戯言その1

まぁどうなんやろ。人がそう認めるかどうか。
飲み屋のオヤジ、お宿の主人のよしおちゃん
一方で自称物書き文学者を気取ってる

けっこう本は読んできたよね
最初は一周りも上の兄の日本文学全集の文庫本
飲んだくれの博打好きの遊び人の兄のまさかの一面

叔父が浪曲の作家をしてた
今の時代に浪曲って何?分かるかな
叔父の作品は読んだ事も聞いた事もないが
オレがご幼少の頃、なぜかこの叔父にたいそう可愛がってもうたなぁ

その血がオレに受け継がれたのか
オレ一人が親族の中で物書きを自称してる
いやいや妹も数年前に「しゅらしゅっしゅ」という小説を出した

子供の頃から23才まで自分は右翼と信じきっていた
親父が詩吟の師匠で強制的に剣舞をやらされた
今の時代、詩吟や剣舞って分からん人が圧倒的やろな
つまり、漢詩に抑揚をつけて吟じるのが詩吟
その詩吟を背景に日本刀で舞をするのが剣舞
で、必修科目が居合抜き。つまり抜刀術
その心は武士道なんやね。
武士の上は天皇でそれに命を捧げる精神。
純粋右翼に育てられてた訳。

右翼やから、共産党の街宣車が来ると前に立ちはだかり
「コラーッ国賊消えてまえっ」なんてね
当時それが男としてのスタンスやったオレ
ところが、一人の男との出会いで右から極左に変貌した
とはいえ、一朝一夕に変貌できる訳ない
およそ二年間死ぬほどの葛藤をしたよ

死ぬほどって言う限りには正しくそうで
今まで抱いていた観念や思いがどんどん崩壊していく
心ってそういう時激震に見舞われ己が存在価値を問い詰めて
価値観の喪失は自殺まで考えたね

日本文学全集を網羅してたその頃
その人との出会いで小説が軽いものに感じて
(アハ、それが今は小説を書いているから^^;)
哲学や思想、歴史等の書物を読み漁るようになった

高校二年で退学になりその後学歴ナシ
てことは知識も教養もナシ、
難しい言葉や外来語、漢字もいっぱい分かれへん
何せ20歳ごろまで喧嘩の多い生き方をしてた

哲学、思想の本を読みだし全く未知の世界に入り
少しづつ新たな自分を形成していった
右翼で暴れん坊やったけど、
オレの基本には弱者に寄り添うものがあった
左翼の基本姿勢は弱者や労働者に寄り添う思想
そんなとこでオレの基本と迎合できたのやろな

父は明治の男。
明治の男は妻子を自分の所有物でしかなかった
気に食わねば妻を殴り蹴り髪の毛をつかんで引きずり回す
そんな光景を幼少の頃から目の当たりにして
子供ながら母をかばいその中に飛び込み父に挑んだ
母は女、女は弱者でしかなかった

父への反発が、権力への反発になりそれが要素で左翼思想に入っていった
左翼というのは思想哲学を勉強せななりたてへん
右翼という思想は観念の中だけで論理が欠乏している
簡単に言うたら思い込みだけの世界

日本の右翼はとりあえず天皇を頂点にいただく
それを国体として日本民族は人類で一番の民族であると
それを基本に明治以来、朝鮮、中国、東南アジアを侵略していった
当然ぶつかるのは世界を植民地にしていた欧米諸国

そこで戦争という事になった
大東亜共栄園、欧米の植民地から解放するとお題目
実は欧米に代わって日本がそれらを植民地に置く
そのための戦争を起こし還付なきに負けてもうた

つづく🐎