2016年12月11日日曜日

遍歴の思想 1

よしおちゃん戯言その1

まぁどうなんやろ。人がそう認めるかどうか。
飲み屋のオヤジ、お宿の主人のよしおちゃん
一方で自称物書き文学者を気取ってる

けっこう本は読んできたよね
最初は一周りも上の兄の日本文学全集の文庫本
飲んだくれの博打好きの遊び人の兄のまさかの一面

叔父が浪曲の作家をしてた
今の時代に浪曲って何?分かるかな
叔父の作品は読んだ事も聞いた事もないが
オレがご幼少の頃、なぜかこの叔父にたいそう可愛がってもうたなぁ

その血がオレに受け継がれたのか
オレ一人が親族の中で物書きを自称してる
いやいや妹も数年前に「しゅらしゅっしゅ」という小説を出した

子供の頃から23才まで自分は右翼と信じきっていた
親父が詩吟の師匠で強制的に剣舞をやらされた
今の時代、詩吟や剣舞って分からん人が圧倒的やろな
つまり、漢詩に抑揚をつけて吟じるのが詩吟
その詩吟を背景に日本刀で舞をするのが剣舞
で、必修科目が居合抜き。つまり抜刀術
その心は武士道なんやね。
武士の上は天皇でそれに命を捧げる精神。
純粋右翼に育てられてた訳。

右翼やから、共産党の街宣車が来ると前に立ちはだかり
「コラーッ国賊消えてまえっ」なんてね
当時それが男としてのスタンスやったオレ
ところが、一人の男との出会いで右から極左に変貌した
とはいえ、一朝一夕に変貌できる訳ない
およそ二年間死ぬほどの葛藤をしたよ

死ぬほどって言う限りには正しくそうで
今まで抱いていた観念や思いがどんどん崩壊していく
心ってそういう時激震に見舞われ己が存在価値を問い詰めて
価値観の喪失は自殺まで考えたね

日本文学全集を網羅してたその頃
その人との出会いで小説が軽いものに感じて
(アハ、それが今は小説を書いているから^^;)
哲学や思想、歴史等の書物を読み漁るようになった

高校二年で退学になりその後学歴ナシ
てことは知識も教養もナシ、
難しい言葉や外来語、漢字もいっぱい分かれへん
何せ20歳ごろまで喧嘩の多い生き方をしてた

哲学、思想の本を読みだし全く未知の世界に入り
少しづつ新たな自分を形成していった
右翼で暴れん坊やったけど、
オレの基本には弱者に寄り添うものがあった
左翼の基本姿勢は弱者や労働者に寄り添う思想
そんなとこでオレの基本と迎合できたのやろな

父は明治の男。
明治の男は妻子を自分の所有物でしかなかった
気に食わねば妻を殴り蹴り髪の毛をつかんで引きずり回す
そんな光景を幼少の頃から目の当たりにして
子供ながら母をかばいその中に飛び込み父に挑んだ
母は女、女は弱者でしかなかった

父への反発が、権力への反発になりそれが要素で左翼思想に入っていった
左翼というのは思想哲学を勉強せななりたてへん
右翼という思想は観念の中だけで論理が欠乏している
簡単に言うたら思い込みだけの世界

日本の右翼はとりあえず天皇を頂点にいただく
それを国体として日本民族は人類で一番の民族であると
それを基本に明治以来、朝鮮、中国、東南アジアを侵略していった
当然ぶつかるのは世界を植民地にしていた欧米諸国

そこで戦争という事になった
大東亜共栄園、欧米の植民地から解放するとお題目
実は欧米に代わって日本がそれらを植民地に置く
そのための戦争を起こし還付なきに負けてもうた

つづく🐎

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